米連邦公開市場委員会(FOMC)を受けて、市場は11月のFOMCでの追加緩和を意識した流れができたようだ。ドルをファンディング通貨とするキャリートレードが活発化しそうで、円も対ドルでは買われる通貨になるだろう。日銀も介入を利用して潤沢な資金供給に努めており、当座預金残高は19兆円を超えた。9月期末要因もあるだろうが、多少は緩和強化の感触もある。期明けとなる10月以降も当座預金残の積み上がりが続くかどうかがポイントだ。
為替市場の注目ポイント
米国雇用統計上振れを受けた株式市場・米国長期金利の動き・・・景気二番底懸念後退でリスク選好が回復へ
オバマ大統領の経済対策
株式市場の上昇をサポートする内容となるか?
英中銀MPC
政策金利据え置きが確実だが、資産買い入れプログラムの再開が検討される可能性も
RBA理事会
政策金利据え置きがコンセンサスだが、わずかながら利上げの可能性もある
南ア準備銀行(SARB)理事会
0.5%の利下げは織り込み済み。
予想通り0.5%の利下げなら材料出尽くしとなる可能性も

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為替市場(FX)が米雇用統計を好感??
米国の8月の雇用統計の発表がありました。米国の景気先行きが最も注目されている今、市場関係者はこの指標に神経をとがらせていました。
雇用統計に限らず、こうした経済指標は予想に対してどういう結果であるかによって市場は動きます。今回、注目の非農業者部門就業者数と失業率の結果【事前予想】は以下の通りです。
非農業部門の就業者数:前月比5万4000人減(季節調整済み)【10万人減】
失業率:9.6% 【9.6%〜9.7%】
市場予想より「良かった」ということで、報道によれば「米景気への過度の悲観論が後退」、株価は上昇、ドル円も上昇(発表直後は85円台まで上昇、その後発表されたISM非製造業景況感指数の悪化に伴い84円台に反落)という動きがありました。
さて、確かに市場の瞬間的な動きを見ていく上では経済指標の予想との比較が大変重要であるのは間違いないのですが、「米景気への過度の悲観論が後退」という評価は本当なのでしょうか?
「過度の悲観論」の「過度」部分は多少なりとも和らいだかもしれませんが、これで安心して早目の米国の出口戦略を期待する投資家はいないでしょう。市場予想が相当の悪化を織り込んでいたに過ぎず、非農業部門就業者数が3カ月連続で減少したこと、失業率も前月比0.1ポイント上昇したことは厳然たる事実です。だからこそ、雇用統計発表後にオバマ大統領が追加景気対策の取り組みの声明発表したのです。
残念ながら指標結果を素直に見れば、米国経済の回復が減速しているのは現実で、景気対策と並行してFRBの追加緩和の可能性は消えていないと見るべきでしょう。
米国が通貨安政策をより強化することが考えられ、つまりは当然のことながら日本政府が円高対策として残されている介入において、協調介入への協力は望めないと言わざるをえません。
先週、日銀の臨時金融政策決定会合で出した対策も市場の予想範囲に留まり、政府は民主党内のゴタゴタばかりで目新しい対策もない今のままでは、米国が出口戦略に向かえるだけの経済回復ペースを本格的に取り戻さない限り、円高基調の本当の意味での反転は難しいと言えます。
このように混沌とした経済状況の中で、見失ってはいけないのが自身のトレードスタイルです。超短期でトレードしていく投資家であれば、上記のような指標直後の「予想よりは良かった」といったニュースによる上昇はポイントになりますが、中長期で市場を見ている投資家がそうした報道に振り回されれば、当然のことながらその後に来る下落に飲み込まれてしまうことになります。
経済指標は予想を知るのが大切というのは事実ですが、自身のトレードスタイルと照らし合わせた上で、指標の予想と結果とのかい離に伴う報道と市場の動きを見極めるようにしていきたいですね。
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